国立なら大手のがいい?大手予備校に通うメリット|デメリット

大手予備校に通うメリット

予備校は全国に多数あるが、知名度で選ぶなら大手予備校が候補に入るだろう。都市部はもちろん、地方都市にも点在しているため、通いやすいことが魅力といえる。国立の医学部を目指している人は多いと思うが、学力向上のために大手予備校を選ぶのも悪くはない。

なお、大手予備校は医学部予備校とは少し違う利点がある。特に挙げられるのは以下の3つだ。

  • 細かくクラス分けをする
  • 勉強の習慣が付きやすい
  • 大学の講義と同じように学習できる

このいずれかに魅力を感じたら、大手予備校を選んでみてはいかがだろうか。

クラスが細かく分かれている

今や予備校でもクラス分けすることは珍しくない。当然ながら医学部予備校でも実施されている。生徒数が非常に少ないため、1クラス数人~十数人程度が一般的だ。

一方の大手予備校だが、医学部予備校より非常に細かいクラス分けを行っている。それに伴い、クラス数もかなり多い傾向にあるのだ。なお、大手予備校は生徒数が多いため、クラス数自体が多くても変に思わないだろう。しかし、コースや学年だけでなく、更に学力や志望校を元にクラス分けしている。そのため、本来よりもクラスが細分化され、数が多くなっているのだ。

勉強習慣を作りやすい

勉強習慣を付けやすいことも大手予備校のメリットといえるだろう。普段はほとんど勉強しない人もいると思うが、もし当てはまるなら通ってみると良い。勉強する癖が身に付くし、自習のコツも掴めるようになるだろう。

医学部の合格は日頃からの積み重ねが重要だが、もちろん自習することも欠かせない。しかし、勉強の習慣が無ければ時間を無駄にするだけでなく、ライバルにも出し抜かれてしまう。その結果不合格に終わり、浪人することになる可能性も否定できない。

大手予備校なら、そのような心配をせずに済む。勉強習慣を付けやすいため、特に自習する癖がない人は大手予備校へ通うべきだろう。

講義形式で勉強できる

少し変わったメリットだが、大手予備校は講義形式で勉強を受けることができる。これは医学部予備校と比べて生徒数が多いことが理由だ。1クラス数十人いることが当たり前なので、個別指導をするには無理がある。そのような事情があることから、大学のように講義形式で勉強可能なのだ。学校の授業に慣れている人なら、この形式が肌に合っているだろう。

対する医学部予備校はマンツーマンや個別指導も多い。ちなみに大手予備校の講義形式は講師に質問しづらく、直接指導を受けにくい。積極的に質問したい人、直接指導を希望する人には医学部予備校が適しているだろう。

大手予備校に通うデメリット

メリットが多そうに見える大手予備校だが、当然ながらデメリットもある。特に以下の3つは致命的と言わざるをえない。

  • 進路のサポートに不安が残る
  • 授業を「受けるだけ」になるおそれがある
  • 勉強しないと1年がすぐ終わる

以上が生徒の多い大手予備校が抱える欠点だ。集中して勉強したい人や、徹底したフォローを受けたい人は医学部予備校を選ぶべきだろう。

適切な進路サポートが望めない可能性がある

医学部予備校は、生徒一人ひとりに合わせたフォロー体制を整えている。医学部に合格するまでは丁寧なサポートを受けられるのだ。これが生徒数が少ない医学部予備校のメリットである。

一方の大手予備校だが、残念ながら進路サポートはほぼ期待できない。もちろん学校によってはサポート体制が整っているが、生徒数が多いため、手厚いフォローについては望み薄なのだ。最低限は期待できるものの、最後は自分で何とかするしかないだろう。

もし進路サポートを期待するなら、医学部予備校を選んだほうが良い。授業料は高くなるが、その分徹底したサポートが期待できるだろう。

何も考えずに受講するとただ「受けるだけ」になってしまう可能性がある

医学部予備校は生徒数が少ないことから、欠席しているとすぐに分かる。学校によっては保護者へ連絡が行くほどなので、欠席に関しては非常に厳しいといえるだろう。

しかし、大手予備校は欠席したところで何のお咎めもないし、その都度保護者へ連絡が行くことも無い。生徒数が非常に多く、そこまで把握しきれないのが実情だからだ。九州予備校など一部の大手は欠席に大して厳しい態度を取る。カードなどで出欠を徹底管理し、出席率が低いと保護者へ連絡が行くこともある。しかし、ほとんどの予備校は休んでも連絡が行かないため、休み癖が付く可能性に注意してほしい。

そのため、予備校へ通うのがマンネリ化したり、講義を受けに行く”だけ”が目的となってしまう。こうした事態を避けるには、モチベーションを維持する手段を考えないといけない。

勉強していないとあっという間に1年が終わってしまう

勉強をしないのは論外だが、たとえ授業を受けていても、何らかの計画・目標が無ければ1年を無駄にする可能性があるのだ。例えば自ら苦手科目を把握的に勉強したり、模試で何点を目指すかなど、明確な目標は必須となるだろう。

上述のとおり、大手予備校は休み癖が付きやすく、モチベーションが続かないことも多い。その結果、医学部受験時に何も身に付いていない、といった事態になりかねない。時間どころかお金も無駄になるため、不安がある人は入学を慎重に判断するべきだ。

少しでも有意義で意味のある時間になるよう、有名講師の行う授業について調べておくのもいいだろう。